キーエンス流 仕組み、数値化術

仕組み化#5 キーエンス流 改善アクションとは?

キーエンス流 改善サイクルについて

管理業務の推進や、業務改善で悩まれることはないでしょうか。
・どのような頻度で業務内容を見直せばよいのか?
・アクションを見直すためには何に着眼すればよいか?

特に管理職の方等はこのようなことで悩まれることが多いと思います。今Partでは業務管理を行う上で一般的な手法である「PDCA」をキーエンスではどのように利用しているか紹介します。

・キーエンス業務管理の手法としてPDCAを活用している。
・PDCAの回転が速い。
・社内営業、訪問営業それぞれでPDCAの仕組みがある。

PDCAとは

Plan・・・計画
Do・・・・実行
Check・・評価
Action・・改善
の略称です。課題に対して効果がありそうな仮説を設定。まずは仮説を実行するための計画を立てます。その後、計画を実行し、実行した結果、効果があったのか、そもそも実行ができたのか等を評価します。評価が弱い、もしくは実行ができていない場合は、再度計画を練り直す。という循環システムのことを表しています。

キーエンスのPDCAの特徴

・PDCAのスピードが非常に早い。
・目標別にPDCAを設定しているが、アクション面でのPDCA回転が速い。

アクションレベルでのPDCA内容

電話アクション

キーエンスでは社内での電話件数や、PR件数等の目標値を置いて電話営業を行います。具体的には、電話をかけた件数、通話時間を追えるアプリケーションや、ASSISTと呼ばれる営業支援ソフトに具体的なアクションを入力することで活動件数を追っていきます。
通常の会社であれば週1回、もしくは月に1回などのペースでアクション進捗を確認していくと思いますが、キーエンスは違います。キーエンスでは1日の中で少なくとも2回PDCAを回しています。
まず、朝礼で必要なアクション件数やターゲットを設定します。例えば、1日14件PR電話を掛けると目標設定。客先稼働時間は09:00~17:00の内昼休憩の1時間を抜いた7時間になるため1時間あたり2件PR電話を行う計算となります。左記の計算より、午前中の3時間で6件(3時間×2件)PR電話していないと進捗に追いつきません。午前中営業の結果、6件以上電話ができていない場合、ショートした件数を上乗せした状態で目標設定し、アクション計画を立てアクションをしていきます。
このように、短い時間でもPDCAを回すことにより高速改善、目標達成を実現させることができます。

訪問アクション

前回の記事にも記載をさせていただきましたが、外出報告(通称:外報)といったシステムがキーエンス内にあります。外出報告書は報告者がどこに何件、どういう目的で訪問するのかを訪問者が上司などに事前相談する制度です。事前に上司がOKを出さないと外出ができないシステムとなっており、このシステムがPDCAを回転させる仕組みとして機能しています。

具体的には外出報告の前に、事前に達成したい成果と具体的なアクションを決めます。これがPDCAの[P]の役割を担っており、Pの内容自体が悪い場合、事前の外出報告時に上司から修正が入ります。次に顧客に訪問をして予定したアクションを実行する[Do]。帰社後、打ち合わせの結果を上司に報告をし、結果やアクション内容の是非について相談をします[Check]。最後にCheckを踏まえて出てきた次の打ち手を設定し、具体的なアクションに移行します。このようにPDCAのサイクルを回すことで訪問の精度を高めていくことができます。

ABOUT ME
Ucchi
キーエンス、ロボットSierに12年間勤務、リードセールス、マネージャーを経験。年間平均売上額は1億以上、3期連続表彰してきた筆者が売れる技術を言語化、BtoB営業手法を科学的な視点から紹介させていただきます。

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